翌朝。始発に乗るために5時に家を出る。サザエとボク以外は誰も起きていない
「いってらっしゃい。…アナタ…」
キスをせがんでいるらしい。
だが、何故か今日はそんな気にならず、気付かないフリをした
「行ってくるよ」玄関を閉めた。
バスもまだ運行していない時間のため、駅まで歩く。
歩きながら[彼女]の事を考えていた。


海野商事に伊佐坂先生の娘、浮江さんが入社して五年だ。
高卒だったが、当時人事部のボクの縁故扱いと、伊佐坂先生の娘という事で、
特別に採用されたのだった…。
美人な彼女はすぐに社の人気者になった。

彼女はまだかな…チラチラ後ろを気にしながら歩く。
(ボクは何故浮江さんのことばかり考えてしまうのか…)
自分でかきけして来たつもりのスケベ心にうんざりした。


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