「カツオには月々8000円やっとる、が‥ワカメはいくら欲しいのかな?」

波平はたしなめるように尋ねる。
しばらく間を置き、緊張で圧し潰されそうな気分をなんとか飼い慣らすと、ワカメは口火を切る。

「1000円でいい」

ざわ‥ざわ‥
波平は動揺した、カツオの話を聞いたワカメは「兄と同じもしくはそれ以上」を望むだろうと‥!
それを泣くまで「自分の意志は無いのか」とか「兄より貰おうとは不届き千万」などとこき下ろしてやる‥!
そういう戦略を練り、乗ってくる性格だと確信していた矢先の肩透かし‥!

「せ、1000円‥?」

「そう、1000円だ。しかしいくつか条件がある」

出鼻を挫かれた波平はもはや優位を失っていた。

「お兄ちゃんに比べて遥かに低い額‥それを補うためのちょっとした条件さ‥フフ」

ワカメは波平の意気消沈ぶりを見て確信した。
全て計画通りに進む、と‥


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