「タラヲ…ワシはもう限界じゃ…。
お前のこんな姿を見てこれから生きていくよりもお前を殺してワシも一緒に死んだほうが楽な気がするんじゃ…。
どうせワシも老い先長くはないし今死んでも悔いはない…」
そう言って波平は台所の包丁を手に取り真っすぐに僕に向けました
このジジイは正気でしょうか
「お祖父さん、悪ふざけはやめてください。
お祖父さんが死ぬことに文句はありませんが僕はまだ15歳なんですよ?
僕には未来があるんです。
お祖父さんは孫の未来がなくなっても平気なんですか。
小さい頃はあんなに可愛がってくれたのに…」
「黙れぇ!!今のお前に未来など無いわ!!まだ完全に汚れてないうちに少しでも綺麗なうちにあの世へ逝くんじゃ!!
きぃえぇえぇえええぇえいっ!!」
波平は奇声をあげて僕に突進してきます
僕は素早く隠し持っていたワルサーB38口径で波平の頭を撃ち抜きました
昨夜寝たブラジル人の女から貰ったものです
波平は呆気なく床に倒れ、死にました
銃声を聞き付けたサザエと舟が台所にやってきました
悲鳴をあげようとした瞬間に僕は波平と同じく舟の頭を撃ち抜きました
サザエは自殺に見せ掛ける為、こめかみに銃を当てて至近距離で撃ちました
二人とも即死です
僕はハンカチで丁寧に拳銃の指紋を拭き取り、サザエの手に握らせました
直後にカツオ兄さんが走り寄ってきます
「タラちゃん!…!!これは一体…」
カツオ兄さんはア然とした様子で三人の死体を見ていました
「僕のことで口論になってサザエがお祖父さんとお祖母さんを撃ったんです。
それから自分で…」
僕は今にも泣きだしそうに言いました
そんな僕を見てカツオ兄さんは優しく言います
「大丈夫だよタラちゃん…大丈夫だから…」
言いながらカツオ兄さんの目からは大粒の涙がボロボロこぼれていました


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