「あはは、マジ魚みてぇウケる。ほらカツオ君、見てよ。
カツオ君のせいでさぁ、俺のEMPORIOARMANIに血がついちゃったじゃん。
マジどうしてくれんだよ〜」
イクラはカツオ兄さんの頭に足を乗せてグイグイ踏み付けます
「ご、ごめんなさ…ごぼっ!ごべんなしゃい…イクラちゃ…タラちゃ…許してぐばっ…さいっ…」
カツオ兄さんは苦しそうな表情で何度も謝ります
「イクラ、もういいです。飽きました」
僕が言うとイクラはカツオ兄さんの首根っこを掴み、浴槽から一気に引っぱり上げました
「カツオの一本釣り〜。てゆーかさぁ、もう終わりなわけ」
イクラが残念そうに言います
「これぐらいでいいんじゃないですか」
「はぁ!?何言ってんだよタラヲ。こんなん生温いっつーの。
お前燃やされたんだべ?もしかしたら死んでたかもしんないんだぜ?
これぐらいで許していいのかよ」
イクラが珍しく反発しました
その時です
「ただいまー」
玄関から父さんの声がしました
「ちっ。どうするタラヲ」
イクラが髪をかきあげながらいいます
「殺すしかないんじゃないですか。
サザエ達が死んだことを知ればどうせ自殺するでしょうし同じことです。
父さんは気が弱いですから」
僕が言うとイクラはジャケットの胸ポケットから薬を取り出しました
「青酸カリ。おかまパブのベトナム人のオーナーから貰ったんだ。
今タイコがスナック経営してんだけどそのオーナー、タイコの常連でな。
可愛がってもらってんだ」
「へぇ。まぁ入手の経緯はどうでもいいです。
どうやって飲ませるんですか。
飲みものに混ぜるのが1番簡単ですがアーモンド臭でバレるかもしれませんよ。
父さんはかなり敏感ですから。
もし気付かずに飲んだとしても味ですぐにバレますし。
少量では致死量に至らないでしょう。
わざわざ薬で殺さなくても一発頭を撃ち抜けば即死じゃないですか」
僕が言うとイクラは不機嫌な顔でため息をつきます
「即死じゃ面白くねぇんだよ。
もがき苦しむ姿見たいべ?
ジワジワ虐めて殺してやりたいんだって俺は」
「父さんに何か恨みでもあるんですか」
イクラは僕の質問には答えず玄関へ歩いて行きました


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