「スイーツ…か」
家に帰りいつものようにパソコンの前に座る。
スイーツ(笑)とバカにされるモテ系ゆるふわ女子が流行ってるらしい。
「これ…まさにカオリじゃんwパスタww」

独りでブツブツ言いながらスイーツ(笑)達のブログを読み漁る。
バカにしながらも、羨ましい。喪女独特の気持ちがこみ上げてくる。
「コフレ…ってカオリが磯野君におねだりしてるっていうアレか…なんかのお菓子だと思ってたけど1万もすんのかよ」

カフェめぐりやブランドものの画像が踊るきらびやかなブログ。
私ってつまらない人間なんだと改めて感じ、少し落ち込んだ。


「早川さん頑張ってる〜?」
レジの前に突然現れたのは、有名企業で受付嬢をやっているカオリだった。
「カオリ!仕事帰り?」
「うん。今から磯野くんとね…フフッ。これくださぁい」
Cancamと自分磨き系の本。派手過ぎないネイルアートが施された細い指が眩しい。

「早川さん手ガサガサじゃない」
手ばかり見ていた私の視線に気づいたのか、カオリはカバンから何か取り出した。
「これ海洋コラーゲンが入ってるクリーム。買ったばっかだけどあげる」
「え、高そうじゃん…いいの?」
「お試しサイズで2000円だから安いよ。これ使って早川さんも美肌めざそ♪」
カオリは爽やかで甘い香水の匂いを残して店を出て行った。

「ねぇあれって確かワカメの兄貴のカノジョ…。早川さん友達だったんだ。超意外」
「意外も何も小学校から大学までずっと一緒だよ」
堀川くんの目は明らかに私とカオリを比べて嘲笑ってる。

磯野くんと結婚するのかな、カオリ。23までに結婚したいって昔からの口癖だもんね。
それにしてもスイーツ(笑)って喪女にも優しいから憎みきれない…。
完璧な女…。


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