その頃ノリスケおじさんは
有名ブランドをプロデュースする女性向けカリスマ的雑誌の編集長を勤め、
雑誌にも顔を出すちょっとした有名人だった。
その雑誌をリカちゃんが愛読し、崇拝しているとタラちゃんから聞き、
偶然を装わせ、リカちゃんとノリスケおじさんが出会うように仕組んだのだという。

「失敗する可能性も大いにあった。
でもアンタは案の定親父を誘惑した。ブランドモノ欲しさにな。
親父もあの性格さ。簡単に堕ちたわけだ」
「―――…そぅ…、そうよ…確かにあのオヤジと寝たわ!だからなに?!
けど、ゴムつけてたし、妊娠するわけねぇだろ!!」

「―――親父が持ち歩いてたゴムには
全部穴を開けておいたんだ。
…そして案の定妊娠した。
アンタは気付かないまま
タラ兄に呼び出され、タラ兄とヤッた。
そしてタラ兄と自分の子供だと思い込んだわけだ。
まさかここまで計画通りにうまくいくとは
俺もタラ兄も思ってなかったよ(笑)」
「―――何…?……によ…、なんなのよぉぉぉぉぉぉ!!!」

リカちゃんが狂ったように泣き叫ぶ。
こんな鬼畜なことをイクラちゃんが喋ってるとは思えない。
あたしは何かのドラマを見ているように
ただただ淡々と語り続ける男と、泣き叫ぶ女を見つめていた。


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