支社のビルに入ってからは三人が二人に減ったこともあり、
目が回るような忙しさだった。穴子クンの資料はFAXで送ってもらい
事なきを得た。昼食も採らずに動いたので、明日の本会議には間に合いそうだ。
六時を過ぎると、
「今日はもう上がってエエですよ、宿はここでス」
支社長が地図をくれた。
確かに駅前にもビジネスホテルはなかったが…
地図に書かれたのは温泉宿だった。

「タクシー呼びまス」
支社長が自ら呼んでくれた。

着いた温泉宿は、老舗旅館だった。
部屋に露天風呂が付いている部屋もあるらしい。
「スゴ〜い♪」
浮江くんがはしゃいでいる。やっぱりまだ23才の女の子だ。
チリーン♪
フロントのベルを鳴らした。「海野商事のフグ田です」


フロントにやってきた、初老の番台が
「もーしわけございません!!!」
いきなり頭を下げた。


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